
本来 毎月1日恒例のブログ企画【繋】である…
いろいろあって私は2019年11月をもって このブログ企画から退会してしまったのだが、諸々思うところもあり 裏会員として勝手に継続して書かせてもらっている。
さて、ざっと一年…ずいぶん遅れてしまっているが、2020年5月のテーマは こいぬまめぐみさんからのお題で
「今、私が思うこと」とのことである。
〜大変ご無沙汰しております。
数ヶ月間にわたり事前の連絡もなく未更新のまま放置してしまい、申し訳ありませんでした…しっかりと意識を持ち直して最後まで駆け抜けたいと思います。
さて、緊急事態宣言から1週間が過ぎました。
このような状況下で、みなさまが日々何を思って生きていらっしゃるのか知りたいです。
第93回のテーマは「今、わたしが思うこと」…でよろしくお願いいたします。
どうかお身体にお気をつけてお過ごしください。〜(2020年4月)
以上、お題主からのお言葉である。
まあ とにかく 私のブログ更新が遅れてしまっているので、何ともピントが外れてしまった感はあるが…
今回は 本来 お題が提示された昨年春先から今に至るまで、世の中を大きく変えてしまった《コロナ騒動がライブハウスに与えた影響》について「今、私が思うこと」を書いてみたいと思う。
さて、もともとお題が提示された 2020年5月頃のことを思い出してみれば、
当時は正にコロナで世の中は大騒ぎ…、自粛自粛で私の働くライブハウスも全く営業出来ない状態であった。
あれから早いもので 一年が過ぎてしまったが、世の中の状況は全く変わっていない…いや、むしろ悪化している。
6月になって 自粛による効果もあってか 一時的に感染者数が減ったことを受け、段階的に自粛も解除されて うちの店も6月半ばから営業を再開したのだが、ライブの数はコロナ前に比べて 明らかに激減してしまった。
中でも 通常は50人以上の集客があるプロアーティストほど、この状況下ゆえ ライブが出来ない…という状態になってしまったのが大きい。
うちのお店は 通常は基本 全面椅子席でキャパ最大80人、100人以上来るようなライブの場合 逆に椅子席を減らして立見スペースを作ってゆく…
オールスタンディングで キャパ最大約160人…という感じだったのだが、
このような事態になってしまった今、もはや「ギュウギュウの満席」などという状況は完全に御法度である…。
現状 キャパ半分の「座りで最大40名」というのがギリギリ許されるラインである。
元々うちはアコースティック・弾き語り中心の店なので、世間一般でイメージされるような「ライブハウス=若い人達が密集して叫び踊り狂う揉みくちゃな状況」とは程遠い店なのだが…
この「コロナ騒動 」以降、ライブの本数は激減、出演者の確保も厳しくなり お客さんも来ない…。
実質的な営業日は月の半分以下になってしまった。
そもそも こんなにまでライブハウスが非難敬遠される様になったキッカケが
昨年3月に大阪のライブハウスで発生した集団クラスターにある事は間違いない。
あの時のニュース報道の影響は大きく、まるでライブハウスという空間そのものが ウイルスの温床であるかのようなイメージが 世間一般に浸透してしまった。
しかし実際に現場にいる者の感覚としては、世間の印象とは大きく異なる。
現実的には、ステージと客席の境もなく 揉みくちゃな状況とか、
客席での移動も難しい程の密着状態などは滅多にあるものではない。
ましてや コロナ騒動以降、収容人数を半分に抑え 皆がマスクをしているこの状況では、余程のことがない限りクラスターなど発生しようもない。
にもかかわらず、未だに世間的には「ライブハウス=危険な空間」という認識のままなのだ。
では現在 ライブハウスを批判している人達は、実際にライブハウスに行った事があるのだろうか…答えは恐らく否であろう。
私の実感としては、現状のライブハウスには 世間一般にイメージされる様な《超密な空間》など 殆ど存在しない。
実際 うちの店でも 完全着席でお客の数も多くて20名程度…、客席で声を挙げて混じり合う事もなく、ただ静かに前を向いて演奏を聴いている。
この様な状況で どうすればクラスターが発生するのだと逆に問いたい程だ。
世間の人達がイメージしているライブハウスと、現実のライブハウスは大きく異なっている。
そもそも、事の発端となった大阪のライブハウスでの当日のライブ状況についてさえ、それが実際にどんな状況であったのかは全く報道されていない。
単純に《ライブハウスでクラスターが発生》という事実だけが報道される。
何が良くなかったのか、どのような環境であったが故にあそこまで感染が広まったのか…誰も正確なところは知らないまま イメージだけが先行してしまった。
結果 《ライブハウス=危険な空間》という印象だけが強烈に伝わってしまう事となり、その結果 もはやライブハウスでライブをやる事自体が罪悪であるかの様なイメージがついてしまった。
まして 大ホールやスタジアム、野外での大規模なコンサートに至っては もはや開催不可能…
秋頃になり ようやく《収容人数を半分に抑えてのライブ》が認められる様になったが、時すでに遅く 音楽産業の存在を根本から揺るがす大事態となってしまった。
その影響は あまりに大きく、いくつものライブハウスが閉店を余儀なくされた。
実際「天窓」や「ルイード」などの大手有名ライブハウスが閉店に追い込まれる事態など、いったい誰が予想できただろう…?
よく考えてみて欲しい…そもそも《密》とは何だ?
単純に人が密集する事が《密》なのか?
ある程度 人数はいるが 皆がマスクをして触れ合う事もなく会話もしない…
そんな状況での感染など 殆どあり得ない…要は 接触と対面会話の有無なのだ。
そういった根本的な問題を考慮せず、単純に人数や場所を問題視してしまった事は明らかな間違いであったと思うのだが どうだろうか?
実際 その後《ライブハウスでの集団クラスター》など殆ど発生していないのが事実である。
(新宿モリエールシアターでのクラスターがあるくらい。これとて、感染している事を自覚しながら一週間近くの公演に出演し続け、お客との濃厚接触も積極的にとった出演者がいた…という特殊な事例である。)
思うに 現実的には、ライブハウスよりも 満員電車の方が よっぽど危険である。
ライブハウスと比べても 密度合に関して言えば 明らかに満員電車の方が危険度が高いのは事実である。
しかし、これだけクラスターだの何だのと言いながら電車でのクラスター発生というニュースは殆ど聞かない。
これは つまり、感染者がいてもルートを辿れないからに他ならない。
不特定多数の人が利用する電車などの交通機関では お客の動向を把握する事が難しいので、仮にクラスターが発生していても実態が掴みづらいのだ。
推測になってしまうが、満員電車でも間違いなくクラスターは発生しているだろう…ただ実態が掴めないだけなのだ。
ライブハウスだけが槍玉に挙げられ標的にされている現状は 明らかに片手落ちである… 実際はライブハウスより もっと危険な場所が野放しにされているのだ。
本気でコロナを撲滅したいのなら、例外無き外出禁止令を伴う 1ヶ月くらいの完全なロックダウンが必要である。
当然 その間の生活の保障と、企業や事業主に対する経済的保障が伴わなければならないが…
いったいどれだけのお金が必要なのか…もう想像もつかない。
「億」ではなく「兆」単位で話さなければいけないか…いや、現実的に無理である。
結局は、爆発的なクラスターが なるべく発生しない程度に緩めながら経済を動かしてゆくしかないのだ。
だったら、いい加減 ライブハウスへの風評被害はやめてほしい。
本当にライブハウスは危険なのか?
完全着席のホールコンサートも危険なのか?
ライブハウスだって、充分な対策を取った上で ギリギリの運営をしているのだ。
たかが音楽と言うなかれ…
人が生きて行く中で、音楽の存在はとても大きい。
コロナ以降 配信でのライブ活動というものが大きくクローズアップされるようになってきたが、実際に目の前で生の演奏を観るのと配信では、感動の度合いにおいて雲泥の差がある。
ネット越しの画面では どうしても伝わらないものがあるのだ。
その空間を包み広がる音や空気感は 配信では決して伝わらない。
そういったものを大事にし 愛してきた人達が沢山いたからこそ、今までの《ライブハウス文化》というものがあったのではないのか?
売れているものやテレビ・メディアで話題になるものだけが音楽ではない。
ライブハウスというマイナーな空間でこそ真価を発揮し 伝わってきた音があるのだ。
(私が以前から何度もブログで取り上げてきた《小池真司》など 正しくそのタイプのアーティストだ。)
メジャーな音楽業界からは見向きもされないが、本当の感動を与えてくれる沢山のアーティスト達が、ライブハウスを拠点に今まで頑張ってきていたのだ。
そういった「真実の音楽の受け皿」として機能していたのがライブハウスなのだ。
実態を理解する気もない人達に否定されたくはない。
今は正に 音楽の危機である。
ここ数年、CDの売れ行きがどんどん下降してゆく中、生のライブというものがアーティストにとっては大きな比重を占めていた。
世の中全体の価値観が 大きく変化し、音楽を形あるもので所有する事の意味が薄れてきていた中、それでも 生で体験する音楽のパワーこそが 音楽の存在価値を示していたと言っても過言では無いだろう。
しかし 今回のコロナ騒動が与えた影響は、計り知れないほど大きい。
現在のような状況が続けば、間違いなく 音楽産業は壊滅的なダメージを受け、音楽文化そのものが 大きく後退せざるを得ないのは明白だ。
実際、才能に溢れ 良質な音楽を奏でてきたミュージシャンの殆どが、音楽だけでは生活できていない…と云うのが現実であった。
そして このコロナ騒動以降、表現の場を失い 音楽活動を断念するミュージシャンも多い。
(そもそも ライブハウスを中心に活動していたミュージシャンの殆どが、売れることよりも 自分の心に正直な音楽を奏でて来たアーティストなのだ。)
売れない…お客も来ない…それでも 己の信じる真実の音楽を求めてきた…
そんな人達の受け皿として存在していたのがライブハウスである…その火を絶やしてはならない…。
ライブハウスというものを体験した事も無い人達に、イメージだけで否定されたくは無い。
長々とまとまりも無く綴って来たが、
これが 今 私が思うことである…。

さてさて、ブログ企画【繋】は 毎月1日に、
参加メンバー全員が共通のテーマでブログを書くという企画です。
私はもう正式メンバーでは無くなったのですが、
正式メンバーのブログのリンクを貼らせていただきます。
他の皆さんのブログも どうぞ御覧になってみてください。
ブログ企画【繋】参加メンバーのブログ
「内田祥文のKeep Hope Alive♪」
http://ameblo.jp/uchida-shobun/peixe grande take
https://ameblo.jp/peixe-grande津軽三味線山中信人の朝刊・夕刊〜
http://ameblo.jp/nobu483/鈴木NG秀典(すずきんぐ)「鈴木NG秀典ーだー。のブログ」
http://ameblo.jp/suzuking-ramen/モリミカのブログ
http://ameblo.jp/mmika0716/こいぬまめぐみブログ
https://note.mu/koinuma_megumi原秀爾さんのブログ
https://ameblo.jp/springrolls