気がつけば夏は過ぎ去り、街はもうすっかり秋の気配である…。
毎月1日恒例のブログ企画【繋】も今回で記念すべき50回目、
今月のテーマは「好きな動物」とのことである。
さてさて これはもう何というか、
私のために用意されたお題と言って良いだろう。
このブログのタイトルから だいたい想像は付くと思うが、
好きな動物をと問われれば、やはり「パンダ」と即答する。
まあ、50も過ぎた男が「パンダが好き」などと言ってるのは、
傍から見れば いささか気持ち悪いかもしれないが、
好きなものは好きなのだから仕方がない。
で、そもそも何故そんなにパンダが好きなのかと問われれば、
思い起こせば 今から44年前の1972年9月、
日中国交正常化を記念して中国から日本にパンダが贈られることが決定し、
10月28日 上野動物園に「カンカン」と「ランラン」の二頭のパンダが
日本に初めてやって来たことが そもそもの始まりである。
この時の日本中でのパンダフィーバーぶりは相当なもので、
テレビやマスコミでは連日のようにパンダが取り上げられていた。
当時 広島で暮らしていた 弱冠8歳 小学2年生の私も
テレビで観たその愛らしい姿の可愛さにすっかり虜になってしまった。
しかしながら 何せ広島という豪気な土地柄、
男のくせにパンダが好きだなどとバレてしまったら
周りの友達から何を言われるかわかったものじゃない。
そんなわけで心の奥底に想いを秘めたまま ひっそりと生きていた。
まして実物を見たいと思っても東京などはるか遠く夢の彼方…
ならばせめて、当時大流行していたパンダのぬいぐるみが欲しいと思い
恥ずかしながらも母親に そのことを打ち明けたのだ。
当初は母も、「男の子なのに…?」と呆れていたのだが、
私があんまり熱心に頼むもので ようやく買ってもらえることとなった。
田舎町で暮らしていたので、バスで1時間くらいかけて広島の街へ、
デパートのおもちゃ売り場まで連れて行ってもらい
ついに憧れのパンダぬいぐるみと御対面。
やっと念願叶うと感動に浸っているところで、
何故か私は ふと周囲の様子に目をやってしまったのだ。
賑わうデパートの中 そのぬいぐるみ売り場の辺りには女の子しかおらず、
また 売り場の店員も女性ばかりで 男は自分一人しかいなかった。
その瞬間 何故か急に、ものすごく恥ずかしくなってしまったのだ。
男なのにパンダのぬいぐるみを欲しがる自分が、
とてもかっこ悪くて恥ずかしいことをしているように思え、
「やっぱり いらない!」と言ってその場を離れてしまった。
すっかり買ってあげる気で来ていた母は驚いて
「どうしたの?欲しいんじゃなかったの?」と問いかけて来るが、
既に恥ずかしさで頭がいっぱいの私は とにかく早くその場を離れたくて
「もう いらない!」と繰り返し、結局 買わずに帰ってしまったのだ。
今にして思えば、なんて惜しいことをしたのだろう…
今更 悔やんでも仕方がないのだが、結局その一件以来
私はパンダ好きを封印したまま生きてゆき、
その後 漫画や怪獣や野球などに夢中になって子供時代を過ごすうちに
いつしかパンダのことなど すっかり忘れて育っていったのだった。
そんな私のパンダ熱が再燃するのは
30代も後半、いい大人になってからなのだが、
それはまた後で述べることにして、
ここでちょっと パンダの魅力について語ってみたい。

そもそも「パンダ」(ジャイアントパンダ)とは食肉目クマ科に属する動物で、
要するにクマの仲間である。
ちなみに「レッサーパンダ」は食肉目アライグマ科に属し、
大きさや見た目も含め、同じパンダの名を持っていても違う種類らしい。
確かにあの独特な白黒のツートンカラーでなく
全身真っ黒な状態を想像したら かなりクマっぽい。
よく言われることだが、パンダの目をアップで見ると
これがかなり鋭く恐い感じで、なるほど肉食獣の面影を感じさせる。
実際 パンダの祖先はクマと同じように雑食で、
川で魚を採ったり 時には小動物を捕まえて食べていたそうだ。
それが いつの頃からか、パンダは肉食をやめて
竹の子や笹ばっかり食べて生きるようになってしまったらしい。
しかしながら あのデカイ身体を笹だけで栄養を賄おうとするのだから相当に効率が悪い。
結果 一日の大半を食事に費やし、だいたい一日で10kg近い笹を食するらしい。
「本来は獲物を殺せるキバと鋭い爪を持っているのだけど、
それを捨て去り 自ら草食の道を選んだ… 不殺!」
何かパンダさん、すげ〜 カッコ良くないか…?
それにしても、あの外観はヤバイ。
もう ぬいぐるみになるために生まれてきたとしか思えない。
だいたい、あんな「ゆるキャラ」みたいなデザインの動物が
自然界に普通に存在しているということが もう本当に奇跡に近い。
ここ数年「From A」のテレビCMで「パンダくん」なる
リアルなパンダ着ぐるみが登場するのを目にするが、あれなど実に可愛らしく
「あの着ぐるみが欲しい!」…と思ってしまうのは私だけだろうか?

さて この辺で話を戻して、
私のパンダ熱が再燃するキッカケとなった出来事を話すとしよう。
今から15年くらい前のことだろうか…、
仕事帰りに何気無く 江古田のゲームセンターの前を通りがかった私は
店頭の「UFOキャッチャー」の景品に
大きなパンダのぬいぐるみが鎮座しているのに遭遇してしまったのだ。
その瞬間、長い間忘れていた遠い子供の頃の記憶が甦り、
どうしても そのぬいぐるみが欲しくてたまらなくなってしまった。
景品としては豪華な物の為か 1プレイ300円と少々高めではあったが、
意を決した私は小銭を機械に投入、
さすがにモノがデカく 簡単には獲れそうもなかったのだが、
私の執念が身を結んだのか それとも神様のお情けか、
5回目にして奇跡的にGET出来たのである!
その時の幸福感は もう言葉では言い表せない。
30年近く封印していた想いが沸々と甦り、
ああ…自分はパンダが大好きだったんだ…と、
周囲の視線を物ともせず 感慨に浸る私がそこに居た。

その日を境に私は開き直った。
30年間の空白を取り戻そうとするかのように
日常から何かにつけパンダ好きを公言し、
ネット等では「ありぱんだ」と名乗り、
パンダを自分のイメージキャラクターとして使用、
手頃なお値段でパンダ関連のグッズを見つければ
恥ずかしげもなく堂々と購入するようになってしまった。
そんな風に日頃からパンダ好きを公言しているため、
たまに人からパンダグッズをプレゼントされることもあり、
おかげで現在 私の部屋は あちこちに大小のパンダぬいぐるみ
パンダ小物、パンダ関連書籍etcがグチャグチャに散在している状態だ。
あげく自らを「ぱんだ」と名乗り、
人から「ぱんださん」と呼ばれると嬉しくて仕方がないという、
何だか すっかり変なオッサンになってしまった。

さて、ここでひとつ重大な告白をしなければならない。
これだけ「パンダが好き、パンダが好き !」などと言いながら、
実は私は まだ一度も 生で「パンダ」を見たことがないのだ。
上野動物園には今までに2回ほど行ったことがあるのだが、
そのうち一回は 丁度パンダが園に不在の時期、
もう一回の時はパンダは奥の部屋でお昼寝中で出て来てくれず、
結局 私は一度もこの目で生パンダを見たことが無いという、
パンダ好きにはあるまじき状態のままなのである。
そんなだから、うちの奥さんには
「ぱんだはパンダが好きなんじゃなくて、
パンダのぬいぐるみが好きなだけのエセパンダ好きだ。」
…などと言われてしまっている。
これは誠に由々しき問題である。
確かにこのままでは「エセパンダ好き」と言われても仕方が無い。
この現状を打破するためにも 何とか時間を作り、
上野に生パンダを観に行こうと思う今日この頃である。
「見返りぱんだ」 (イラスト by ありぱんだ)
さてさて、ブログ企画【繋】は 毎月1日に、
参加メンバー全員が共通のテーマでブログを書くという企画です。
他の皆さんのブログも是非ご覧になってみてください。
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