2013年10月26日

江古田ギャラリー古藤にて「野口雨情展」を観る

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さてさて、もう10月も終わりに近づいたというのに、
何だか台風がやたらとやってきたりして、
どうにも秋らしい風情というものが感じられません。

そんなうっとしい天気にうんざりしていたところ、
先日 お店の近所にあるギャラリー古藤さんにて
「野口雨情展」なるものが開催されていると聞き
ちょっとのぞいてみてきました。

こちらのギャラリーは、江古田は武蔵大学の真向かいに2011年7月から開店。
通常は古陶磁などの古美術品の展示、販売等をしていますが、
ギャラリーでは美術品展示のほかに、時には音楽会や映画会、講演会など
様々なイベントも開催しています。

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ちなみに野口雨情と言われてもピンとこない方もいるかもしれませんが、
童謡の「七つの子」「赤い靴」「青い眼のお人形」「シャボン玉」等…、
これらの作詞者と言われれば なるほどと思われるでしょう。
私も さして詳しいわけではないですが、
一般には、北原白秋、西條八十とともに、童謡界の三大詩人と呼ばれているらしいです。

こじんまりとしたギャラリーの壁一面には
野口雨情の生家に保管されていた直筆の書や、同時代の文化人との書簡等が
ところせましと展示されていました。

雨情の書く字は 全体に丸みを帯びた柔らかさを感じさせるものでしたが、
面白かったのは、石川啄木が雨情に送った年賀状で、
これが何とも解読不可能な滅茶苦茶な字なのです。
達筆などとはとても言えない、象形文字のような代物で、
やわらかな雨情の文字とは何とも対照的、
この年賀状だけをとっても、見にゆく価値は充分あると思います。

有名な「シャボン玉」の直筆の書もありました。
この唄は一般には、生後一週間で亡くなった雨情の長女について唄ったものと言われていますが、
実際は そういった説もあるといったところで、
憶測の域を出ないものらしいですね。

それでも何となく、雨情直筆の書を見ていると
やっぱり鎮魂歌として書かれた唄ではないのかな…などと思ったりして…。
まあ、何の根拠もないんですけどね。

ちなみに この展示会は11月3日(日)まで開催されており、
土日には雨情をテーマにした音楽会も開かれるそうです。
入場料はたったの300円。(音楽会開催時は1000円)
江古田近辺にお住まいの方なら、是非のぞいてみてください。
秋の午後、ちょっぴり文学の香りに触れてみるのもなかなか良いですよ。

いろいろ詳細等、詳しくは下記ホームページからのぞいてみてください。

ギャラリー古藤
練馬区栄町9-16
江古田駅南口から徒歩5分、千川通り沿い武蔵大学前
電話1(プッシュホン)03-3948-5328
http://furuto.art.coocan.jp/


さてさて 話は変わって、
来週10月29日(火)は 私の江古田マーキーライブの日です。

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(Photo by フクルス)

開場 午後6時半
開演 午後7時
チケット1000円+ドリンク代
共演 スペッキオ、吉田はじめ

私は3番目、午後8時20分頃からの演奏になります。
お時間取れましたら 是非おいでください。
ご来場、お待ちしています。


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(全13曲入り 1500円)
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posted by ありのぶやすし at 07:47| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月01日

ブログ企画「繋」第14回テーマ「私を変えた一冊」

ブログ企画「繋」、
今月のテーマは カズMAXさんからのお題による
「私を変えた一冊」とのことである。

いや、これは正直まいった…。
「私を変えた…」というからには やはりその本のテーマとか、
主人公の生き方、考え方が 自分の人生に
多大なる影響を与えるくらいに感動したものでないといかんだろう。

そんな本あったか…?
仕方がないので、とりあえず自分の読書遍歴を
思い返して書いてみることにしよう。

子供の頃から本を読むのは好きだった。
小学生の頃は、なぜか ひたすらに偉人伝ばかり読んでいた。
中でもとりわけ戦国武将ものが好きで、織田信長や豊臣秀吉など、
文章を覚えるくらいに繰り返し読んでいた。

小学校高学年の頃は 偕成社のシャーロックホームズ全集にはまり、
これまた暗記するくらいに何度も読んでいた。

学校の図書室で、子供向けに簡単に書き直された
アシモフやハインラインなどの古典SFも夢中になって読んでいた。
(もちろん当時は、作者がアシモフやハインラインだなどと
当然 全く意識してはいないのだが。)

ちなみに小学校の頃は 将来は絶対漫画家になるつもりで、
ひたすらノートに漫画ばかり書いていた。

今にして思えば、この頃 夢中になって読んでいた
たくさんの漫画たちが 、
自分の性格形成において多大なる影響を与えたように思う。

中でも、当時 少年ジャンプに連載されていた野球漫画の
「アストロ球団」には、かなりの面で影響を受けている。

どこが…と言われても返答に困るのだが、
どうも根っこは ここにあるように思えてならない。

ということで、今回はこの「アストロ球団」を
私を変えた一冊として紹介することにしよう。

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とりあえず簡単に作品を説明しておくと、
昭和47年〜51年にかけて、
週刊少年ジャンプ誌上において連載されていた野球漫画で、
単行本にして全20巻という、
当時としては かなりの長期連載の人気作品であった。

大まかなストーリーを紹介すると、

戦死したかつての名投手 沢村栄治の魂を引き継いだ
超人と呼ばれる天才野球少年達がアストロ球団を結成。
王者巨人軍を中心としたプロ野球界に反旗を翻し
“一試合完全燃焼”を合言葉に戦いを挑むというものだったのだが、

連載の過程においてどんどん話は過激化し、
かなり荒唐無稽な超人技が飛び交いまくり、
一試合やってる間に死人が何人も出てしまうという
かなりとんでもない漫画である。

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(人間ナイアガラ!何かとネタにされがちな名シーン)

その過激な内容がやたらお笑いのネタにされたり、
連載終了後からは長く絶版状態だったのも手伝い
何かと伝説のカルト漫画扱いをされていたが、
作品としては いたって真剣に書かれており、
決してウケ狙いのキワモノではない。
この作品のヒットが、後のジャンプ誌上における
多くの作品に多大な影響を与えることになる。
(代表的な例としては、「リングにかけろ!」があげられる)

確かに現在の視点で見れば、かなり荒唐無稽な作品であり、
ツッコミどころは満載なのだが、
それでも やはり引き込まれてしまう。
いったい何がそこまで私を惹きつけたのか…?

あえて言うならば、やはりその異常なまでの熱さであろう。
とにかく熱苦しい。
たかだか野球に命かけんなよ…と言ってしまえばそれまでだが、
そう言わせない異常な熱気が全編に満ち溢れている。
おそらく作者をしても、二度と書けないであろう
異常なテンションが炸裂する後半に至っては、
もはや理屈を通り越して感動させられる。

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(作者のテンションが最高潮に達した氏家特攻!これでも野球漫画です。)

ここ最近はますますオネエ言葉に磨きもかかり、
少女漫画を愛好する軟弱者の私だが
やはりルーツは広島の人間。
時には「ど畜生〜!」などと叫んでみたくもなるのである。

近年やっと復刊されたことや、ネットの普及などにより、
実はこの作品のファンが 文化人などにかなり多かったことを知り嬉しく思う。

まあ、読んでみろ…とはなかなか言いづらい。
やはり全体に古めかしい作品であるし、
何じゃこりゃ…と拒絶反応を覚えるかもしれない。
全部読むとなると かなりの根性を必要とするし、
まして全巻そろえるとなると かなりの出費であるから。

それでも、ハマってしまったら とんでもなく面白い。
そして この作品をキッカケに、
私は今に至るまで漫画の世界に夢中である。
文学作品や いろいろ活字の本も読んできたが、
何というか、私の人生において
“大切なことはすべて漫画から教わった”
(確かそんなタイトルのエッセイがあったように思う)
「アストロ球団」は、そんなキッカケになった作品である。

さてさて、まとまりの無い話をグダグダと書いてしまったが、
ブログ企画「繋」
参加メンバーの皆さんは いったい何を書いているのだろう?
こんなトンデモ漫画なんか取り上げてるのは
さすがに誰もいないだろうな〜。


木下マサアキ、ギターの音色をパレットに広げよ
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エニフジのオチのない話。
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